「免疫力」が防いでくれる病気とは?

感染症だけじゃない!「免疫力」が防いでくれる病気とは?

免疫力が正しく働けば、さまざまな病気が防げる

新型コロナウイルスに打ち勝つために大切とされる「免疫力」。今回は、順天堂大学医学部 免疫学特任教授の奥村 康先生に、免疫が正常に働くと、

どんな病気にかかりにくくなるのかを解説していただいた。

まず、免疫力とは、風邪などの感染症やがんなどの病気から私たちの体を守ってくれる“防衛システム”のこと。「免疫力が正常に働かないと、

病原菌を退治する機能が弱まるので、さまざまな病気になりやすくなったり、治りにくくなります。免疫力は20歳くらいをピークに、

高齢になるほど低下していくので、感染症や病気にかかりやすくなります。

また、アレルギーなどは免疫力の暴走が原因。いかに免疫力を“正常に”働かせるかが大切です」と奥村先生。

では、免疫力が正常に働くと予防できる病気には、どんなものがあるのだろうか?さっそくチェック!

■感染症(風邪、インフルエンザ、ノロウイルス、新型コロナウイルス 、肺炎など)

ウイルスや細菌などの感染による病気は、体に侵入してきたウイルスや菌をできるだけ早い段階で撃退するのが理想。自然免疫のNK細胞がいつでも活躍できるようにしておけば、

感染しても症状を抑えることができる。

■アレルギー疾患(花粉症、アトピー性皮膚炎など)

花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患は、免疫細胞が過剰に反応して起こるもの。アレルギー疾患を予防するには、免疫細胞のバランスを整えて、正常に働かせることが大切。

■生活習慣病(糖尿病や脂質異常症など)

免疫細胞には、コレステロールのバランスを整えたり、糖尿病を悪化させる物質の生成を抑制する働きが。

■慢性疲労症候群

疲労感、微熱、頭痛、喉の痛み、筋肉や関節の痛み、睡眠障害、思考力の低下などが主な症状。ストレスなどを引き金に、自然免疫の主役、NK細胞の活性が低下し、

免疫のバランスが崩れることが原因と考えられている。

■アルツハイマー病(認知症)

免疫細胞のひとつ「マクロファージ」には、アルツハイマー病の原因となる、脳にたまるアミロイドβという物質を処理する働きがある。

■がん

人の体の中では、1日約5000個ものがん細胞ができているといわれている。それをいち早く感知して撃退してくれるのがNK細胞。NK細胞を元気に保てば、がん予防にも!

免疫力はこんなにも、私たちの健康を左右する重要な役割を果たしているのだ。

外出自粛生活の中でできることと言えば、「免疫力アップ」が私たちの課題となるだろう。

監修/奥村 康さん(おくむらこう・医学博士)

順天堂大学医学部免疫学特任教授。アトピー疾患研究センター長。スタンフォード大学リサーチフェロー、東京大学医学部講師、順天堂大学医学部教授、同大学医学部長などを経て、現職。

免疫学の国際的権威である。著書多数。

イラスト/しおたまこ 取材・文/山村浩子  

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